ちょっと遅くなってしまいました。
スーパーマーケットへのイメージが、それぞれの受講者の頭の中で明確になってきたように思います。厳密な正解はありません。自分の言葉で表現できるようになることが重要です。
スーパーマーケットは大衆的な安売店ですが、安売店であることを徹底していくと、「安く売れるものを作る」ために生産段階に関与するメリットが出てきます。生産設備を安定的に稼動させることにまで小売店が責任を持てば、特売日だけ出荷にムラの出る売り方よりも、ますますEDLPが小売店にとって魅力的な売り方になるはず。ここまでいくと、生産・流通システム全体をよりよくデザインする話になって、取引慣行論のレンジを越えますね。
スーパーマーケットというものについて「理解があやふやになっていく」と書いた人がいましたが、この人は講義の一面を正しく捉えています。スーパーマーケットがどの面でも中途半端であることが業績の低迷を招いた、という反省から、はっきりと特徴を持ったスーパーマーケットに変わろうとしているチェーンが多いわけです。それでも大衆的な大規模店であるがゆえに、特定のニーズを完全に切り捨てることは困難です。「最近のスーパーマーケットには休憩所を設けているところが多い」と書いた人がいましたが、スーパーマーケットはデパートではないけれど、ある程度アメニティにも配慮しないわけにも行かないのです。
「何にでも対応するがゆえに、何者でもない」日本のスーパーマーケットと、はっきりした特徴を持ったウォルマート。その対比をどこまでうまくやってくれるか楽しみです。