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ロヂャース浦和店
http://www.rogers.co.jp/
 そろそろ空いているかな、と思ってロヂャース浦和店に行ってきました。
 ギャラより高い交通費、と吉本興業のタレントさんがよく歌っていますが、1階・2階が店舗、3階から5階が駐車場と、店より広い駐車場。いかにも大店立地法時代の建物です。
 以前と比べて食料品売り場の比重が少し増して、1階のほとんどを占めるようになりました。通路はかなり広く、カートがすれ違っても渋滞しにくくなっています。まず目に付くのは、品目あたりのフェイス(棚の表面に同じ商品がいくつ出ているか)の多さ。シャンプーが7本並んでいたり、飲料品に至っては数えるのも疲れるほど。その反面アイテム数(商品の種類)は絞り込まれていて、例えばカニの缶詰は2種類しかありません。商品は総じて大きなパックが多く、商品を置く棚はあまり背の高いものではありませんが天井は高く、棚の上に空間があるために、天井近くに大きく表示されたカテゴリ表示(「鮮魚」とか「台所用品」とかいったもの)がどこからも見やすくなっています。
 このお店はどんなお客に便利だと思いますか?

 徹底的に「まとめ買い」のために考えられたデザインと品揃えだと思います。限られたアイテムをまとめてたくさん買って、用事が済んだらさっさと帰るお客に便利なように出来ているのです。
 品揃えをよく見ると、有名メーカーの定番品(以前からある、コンスタントに売れている商品)、無名メーカーの製品、北辰商事(ロヂャース)のオリジナル商品が交じり合っていますし、エンド(棚の端にある一番目立つ位置で、特売品や売りたい商品がよく置いてある)も分け合っています。全体としては、有名メーカーの製品が一番目立ちます。
 ロヂャースはEVERYDAY SAME LOW PRICEを標榜しています。特売チラシは週に一度。
http://www.rogers.co.jp/chirashi/index.html
 11月12-18日の場合、食品の特売は土日2日間のみで、それも食品全体で20アイテム。限りなく純粋なEDLPに近い販売方針です。
 きわめつけはスラックス売り場。最初からすそ上げされたスラックスが、股下の長さ順に並んでいます。普通の店なら、すそ上げのためにお客を10分かそこら待たせるのは、回遊して頂けてたいへん結構、と思うところ。用事が済んだらさっさと帰りたいお客は、そういうタイムロスを喜びません。その反面、股下サイズ以外はまったく同じ商品をずらりと並べなければならず、実質的なアイテム数を極端に絞る必要が出てきます。

 1980年代、ロヂャースやダイクマといったディスカウントストアは日本小売業の花形でした。流通経路のあちこちに、無理な販売計画(高い率のリベートをもらおうと無理な仕入れをしたとか)による有名メーカー品の在庫が生じているのを見つけてくるのが、ディスカウントストアの腕でした。1990年代に入り、商品開発レベルで「安く売れるものを作る」開発輸入品が低価格品の中心となる一方、メーカーと大規模小売チェーンのネットワークががっちりと組まれて、「売れるだけ作る」態勢へと変わっていったため、ディスカウントストアは自分のウリモノを再検討する必要が出てきました。ロヂャースの答えは、「EDLP」プラス「まとめ買いへの特化」であったようです。もともとディスカウントストアであるウォルマートと方向性が重なっていますね。
| 並河 永 | 時事・議論 | 11:58 | comments(0) | trackbacks(1) |
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